この記事では、ワイシャツの襟・脇汚れと黄ばみの落とし方を詳しく紹介していきます。
ワイシャツの各パーツの中でも特に汚れやすい部分が襟と脇ですし、ワイシャツで一番気になる汚れが黄ばみだと思います。言ってしまえばワイシャツにとっての天敵とも言える襟・脇汚れと黄ばみですが、実はある程度であればお家での洗濯でしっかりケアすることもできます。
この記事を参考にして、お家でワイシャツの黄ばみをお手入れできるようなってほしいと思います。
【はじめに】まずはワイシャツの黄ばみの原因を知ろう!
ここでは、ワイシャツの襟・脇汚れの代表格である、黄ばみや黒ずみの原因をお伝えしていきます。ワイシャツの黄ばみや黒ずみを落とすには、その汚れの性質を知ることから始まります。
汚れの性質をしっかり把握することでその汚れの落とし方が分かってくるので、まずは敵を知るところから始めていきましょう。
黄ばみができる原因とは
ワイシャツの黄ばみの原因は、ズバリ汗や皮脂汚れです。この汗や皮脂汚れが酸化することで黄ばみとなっていきます。
特に意識しないで普通に洗濯しているだけだと、汗や皮脂汚れが残ってしまうこともあるので、これもワイシャツが黄ばむ原因の1つとなります。日ごろからちょっとした工夫をするだけで黄ばみは予防できますし、時間が経ちすぎていなければ落とせる場合も多いので、毎日の洗濯でしっかりケアしていきましょう。
黒ずみができる原因とは
ワイシャツの黒ずみの原因は、実は黄ばみと同じで汗や皮脂汚れが原因です。黄ばみを洗濯で落とし切ることができず、蓄積してしまった黄ばみにチリやホコリが付着することで、黄ばみは黒ずみへと変化していきます。
日ごろからしっかりとケアすることで、ワイシャツの黒ずみは予防することができます。また、付いてしまった黒ずみは落とすことができる場合も多いので、諦めるのはまだ早いです。この記事で紹介する方法を試してみてください。
黄ばみ・黒ずみができる要因について
ワイシャツの黄ばみや黒ずみの原因は分かったと思いますが、他にも黄ばみや黒ずみの要因となることがいくつかあります。普段の洗濯でやってしまいがちなことも、黄ばみや黒ずみの要因となるケースがあるので注意が必要です。
下記に、どのようなケースが黄ばみや黒ずみの要因となるのか、いくつかお伝えしていきます。
- 液体洗剤を使用して洗濯している
液体洗剤は中性の洗剤が多く、汚れを落とすのが少し苦手です。汚れを落とすのであれば、アルカリ性の粉末洗剤が得意分野なので、ワイシャツの洗濯には粉末洗剤を使用しましょう。 - 洗剤の使用量を守っていない
洗剤は、多すぎても少なすぎても黄ばみや黒ずみの要因となります。多すぎると洗剤が残って汚れが蓄積しやすくなり、少なすぎると汚れを落とし切ることができないからです。洗剤の使用量はしっかり守りましょう。 - 一回の洗濯での洗濯物が多い
洗濯機の容量に対して洗濯物を入れすぎてしまうと、水や洗剤が衣類にしっかり行き渡らないだけでなく、洗濯物が水の中で十分に動かないので汚れが落ちにくくなります。目安として洗濯物の量は、洗濯機の7~8割程度にしておくのが良いでしょう。 - 『おいそぎコース』などの時短コースで洗濯することが多い
洗濯機のコースで『おいそぎコース』などの時短コースは、洗濯時間の節約につながる便利な機能ではありますが、洗いやすすぎの回数を減らすため、汚れを落とし切れない場合も少なくありません。汚れをしっかり落とすのであれば、時短コースは使用しないことが賢明です。
ワイシャツの黄ばみ・黒ずみを落とす薬剤について
ここでは、ワイシャツの黄ばみや黒ずみを落とすための薬剤を紹介していきます。有名なところでは、洗剤以外にも漂白剤や重曹などがありますが、実はこれ以外にも黄ばみや黒ずみを落とせるアイテムはたくさんあります。
使用する薬剤によって多少の違いはあるものの、黄ばみを落とす基本的な流れは下記のようになります。
- 黄ばみや黒ずみなどの汚れに薬剤を塗る
- かるくもみ洗い(使い古しの歯ブラシを使ってこすっても良い)をする
- すすいで普通に洗濯をする
すでにお家にあるものや、手軽に買いそろえることができる薬剤ばかりなので、まずはお家にあるものから試してみるのが良いでしょう。
食器用洗剤(中性洗剤)
結局のところ黄ばみや黒ずみも油汚れの一種なので、食器用洗剤(中性洗剤)で落とせる汚れも多いです。
ワイシャツの黄ばんでいる部分を、ぬるま湯でしっかり濡らしてから食器用洗剤をつけ、使い古しの歯ブラシで方向を変えながらやさしくこすり洗いをしてください。その後は普段通りに洗濯しましょう。
クレンジングオイル(シェービングクリーム・シャンプー)
黄ばみや黒ずみなどの油汚れは、油を使うことで落ちやすくなる性質もあります。クレンジングオイルがない場合は、シェービングクリームやシャンプーで代用してください。
クレンジングオイルを黄ばみに塗り、やさしくもみ洗いをしてください。その後、ぬるま湯でオイルを流し、普段通りに洗濯しましょう。
重曹とクエン酸
重曹(アルカリ性)とクエン酸(酸性)の中和反応を利用して、黄ばみや黒ずみを落としていく方法です。
クエン酸スプレー(クエン酸:小さじ1/2に、水:100mlを混ぜてスプレー容器に入れる)と、重曹ペースト(重曹:小さじ1に、水:250mlを混ぜる)を作り、重曹ペーストを黄ばみに塗ります。次にクエン酸スプレーを重曹ペーストに吹きかけ、少し放置してからもみ洗いをしてください。その後は普段通りに洗濯しましょう。
セスキ炭酸ソーダ、洗濯石鹸
セスキ炭酸ソーダを使う場合は、セスキ炭酸ソーダスプレー(セスキ炭酸ソーダ:小さじ1に、水:500mlを混ぜてスプレー容器に入れる)を作り、黄ばみに直接吹きかけてもみ洗いをし、その後は普段通りに洗濯してください。
洗濯石鹸を使用する場合も、洗濯石鹸を直接黄ばみに塗り、あとはもみ洗いをして普段通りに洗濯しましょう。
酸素系漂白剤(粉末)と重曹
少量のぬるま湯に、酸素系漂白剤と重曹をそれぞれ大さじ1ずつ入れて混ぜます。これを歯ブラシを使って黄ばみに塗っていきますが、手荒れの防止にゴム手袋を着用するようにしましょう。
黄ばみに塗ったら、スチームアイロンでスチームだけを当てていきます。黄ばみを観察していると黄ばみがみるみる落ちていくので、あとはかるくすすいで普段通りに洗濯してください。
部分洗い用洗剤
襟や脇などの部分洗い用の洗剤もあり、実はこの部分洗い用洗剤が一番手軽で簡単に黄ばみや黒ずみを落とすことができます。
部分洗い用洗剤を黄ばみに直接塗って少し放置し、あとは普段通りに洗濯するだけなので手間もほとんどかかりません。ワイシャツの生地を傷めにくいメリットもあるので、毎日のワイシャツの洗濯をラクにしてくれるでしょう。
【体験談】ワイシャツの黄ばみ・黒ずみを落としてみた
こちらでは、ワイシャツの襟・脇汚れや黄ばみの落とし方を実践し、写真を使いながらできるだけ分かりやすくお伝えしていきたいと思います。気になる黄ばみを落とすことでワイシャツの寿命が延び、結果として節約にもつながります。
ほとんどのご家庭にあるアイテムから試して体験談をお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
【実践】黄ばみの落とし方
①食器用洗剤(中性洗剤)、洗面器を用意する。
②洗面器にぬるま湯(40℃前後)を入れ、ワイシャツの黄ばんだ部分をぬるま湯でしっかり濡らす。
③ワイシャツの黄ばんだ部分に、食器用洗剤(中性洗剤)を直接塗る。
④手でやさしくもみ洗い、もしくは使い古しの歯ブラシでやさしくこすり洗いをする。
⑤ぬるま湯ですすぎ、普段通りに洗濯をする。
【実践】黒ずみの落とし方
①酸素系漂白剤を用意する。
②まずは『黄ばみの落とし方』で、黒ずみをある程度落とす。
③ぬるま湯に酸素系漂白剤を溶かし、ワイシャツを20~30分ほどつけ置きする。
④普段通りに洗濯する。
※衣類の中には漂白剤を使用できない衣類もあります。色落ちや生地を傷めてしまう原因となる可能性があるので、漂白剤を使用する前に、必ずタグに表記してある洗濯表示を確認してください。
【結果】黄ばみ・黒ずみの落とし方
かなり年季の入った黄ばみ・黒ずみだったため、完ぺきとまでは言えないですが7割~8割くらいは落とすことができました。日ごろから小まめにお手入れしておくと、ここまでひどくならずに黄ばみ・黒ずみを落としやすくなります。
次では、黄ばみや黒ずみの予防対策についてお伝えしていきます。
ワイシャツの黄ばみ・黒ずみの予防対策を紹介
ここまではワイシャツの襟・脇汚れや黄ばみの原因と落とし方を紹介してきましたが、ここからは黄ばみ対策として普段からできる予防対策についてお伝えしてきます。少しの工夫で黄ばみができにくくなるので、比較的簡単にできるものから紹介していきます。
そもそも黄ばみができないように予防できれば、黄ばみを落とす手間を減らすことができるので、ぜひできるものから実践してみてください。
粉末洗剤を使おう!
普段の洗濯で液体洗剤やジェルボールを使っている場合は、粉末洗剤で洗濯するようにしましょう。
液体洗剤やジェルボールは中性のものが多く、洗浄力だけで見るとあまり高くはありません。粉末洗剤はアルカリ性なので、液体洗剤やジェルボールと比べると洗浄力が高く、ワイシャツの汚れを落とすのであれば粉末洗剤の方が向いています。
できるだけすぐに洗い、洗濯物は入れすぎない!
ワイシャツは数日分溜めてから洗うのではなく、基本的には毎日洗うようにしましょう。
ワイシャツの黄ばみは、すぐに洗うことで格段に落ちやすくなる汚れです。洗うのが遅くなればなるほど落ちにくくなるので、着たらできるだけすぐに洗うよう心がけてください。
また、洗濯物の入れすぎは、洗濯機の中で洗濯物があまり動かなくなるので、洗浄力が落ちる原因となります。洗濯するときは、基本的に洗濯物を洗濯機の7~8割程度の量で洗濯するようにしてください。
また、下記の記事ではワイシャツの洗濯術を紹介しているので、ワイシャツの詳しい洗濯方法が知りたい方は参考にしてみてください。
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ワイシャツの下に肌着を着る!
基本的なことではありますが、ワイシャツの下には必ず肌着を着るようにしてください。
ワイシャツの黄ばみは、ワイシャツに汗や皮脂がつくことが原因で黄ばんでいきます。肌着を着ることで、ワイシャツに直接汗や皮脂がつくことを防ぐことができるので、ワイシャツの黄ばみを予防することにつながります。
また、社会人の方であれば、ワイシャツの下に肌着を着た方がビジネスマナーとしてポイントが高いです。多少暑いこともあるでしょうが、肌着を着ておいて損はないでしょう。
食器用洗剤、もしくは固形石鹸で普段からケアする!
黄ばみができる前から、襟・脇などの黄ばみができやすい部分は、食器用洗剤やウタマロ石鹸などの固形石鹸で黄ばみを落とす要領でケアしておくのも有効な手段です。
それぞれの黄ばみの落とし方はすでにお伝えしているので、こちら(食器用洗剤、ウタマロ石鹸)から確認してください。普段の洗濯から取り入れておくと、黄ばみをかなり予防することができます。
ベビーパウダーをつける!
ワイシャツを着る前に、襟や脇などの黄ばみができやすい部分に、ベビーパウダーをつけるようにしましょう。
ベビーパウダーは汗や皮脂を吸収してくれるので、ワイシャツに汗や皮脂がつきにくくなり、結果的に黄ばみができにくくなります。ベビーパウダー自体は肌にやさしいですし水にも溶けやすいので、普通に洗濯するだけで簡単に落とせます。手軽にできる黄ばみの予防法なので、ぜひ試してみてください。
衣類用布テープを貼る!
黄ばみが気になる襟や脇部分には、あらかじめ衣類用の布テープを貼っておくのも良いでしょう。
ワイシャツの色や柄に合う布テープがないと使いにくいとは思いますが、黄ばみや黒ずみが気になってきたら貼っておいた布テープをはがすだけなので、あまり手間がかからない予防法です。貼ったまま洗濯もできますし、キレイにはがせて生地も傷めないのでおすすめです。すぐに洗濯できない出張時などに使うのも良いでしょう。
洗濯ノリを使ってアイロンがけする!
ワイシャツをアイロンがけするときに、洗濯ノリを使ってアイロンがけをしましょう。
洗濯ノリを使うことでワイシャツがコーティングされるので、汗や皮脂がワイシャツに直接つきにくくなり、結果的に黄ばみができにくくなります。襟や脇、袖口などに洗濯ノリをつけてアイロンがけするだけなので、比較的毎日のケアに取り入れやすい予防法です。洗濯ノリはワイシャツをパリッ!と仕上げてくれるので、見た目のイメージアップにもつながり一石二鳥です。
また、下記の記事ではワイシャツのアイロンがけについて解説しています。詳しいアイロンがけの方法については下記の記事を参考にしてください。
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適度にクリーニングに出す!
ワイシャツの黄ばみの原因は、冒頭でもお伝えしましたが「皮脂汚れ」です。普段、洗濯していてもワイシャツが黄ばんできてしまうということは、皮脂汚れがドンドン溜まっていっている状態です。
こういったことから、適度にクリーニングに出すことをおすすめします。クリーニング店では、自宅では落としきれない皮脂汚れまで落とすことができますので、少し黄ばんできてしまったタイミングでクリーニングに出すことをおすすめします。
デリカジ編集部では、家から出ずにクリーニングが出来る宅配クリーニングの人気サービスを比較しています。
宅配クリーニングとは、自宅にいたままクリーニングに出せるサービスです。外出しなくて済むのでクリーニング店に「持っていく・待つ・取りに行く」ということをカットでき、保管サービスもセットで付いてますので自宅のクローゼットに新たな収納スペ[…]
是非参考にしてみてください。
また、今回のワイシャツの黄ばみ対策、普段使いとしてクリーニングサービスを選ぶなら、以下の自宅にいたままクリーニングの「リネット」がおすすめです。
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まとめ
ワイシャツの襟・脇汚れの代表格である黄ばみや黒ずみについて、”原因”→”落とし方”→”予防法”までお伝えしてきました。黄ばみや黒ずみの落とし方も知っておいた方が良いですが、日ごろから予防することも大切だということが分かって頂けたと思います。
家にある物を使ってちょっとした工夫をするだけでも、ワイシャツの黄ばみは予防することができます。日ごろからのケアで、キレイなワイシャツで気分よく仕事ができれば良いですね!
また、「家で黄ばみのケアをするのは、手間も時間もかかるし面倒くさい!」という方は、ワイシャツをクリーニングに出してしまうのも良いと思います。ワイシャツのクリーニングについては下記の記事で詳しくお話ししているので、そちらを参考にしてください。
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